子供の成長と農業の原則は似ている。春に種まきを忘れ、夏場に遊び惚けて、秋になってから収穫を得るために必死で頑張る。
農作物は自然のシステムである。必要な努めを果たしやるべきことをやらなければならない。まいた種から実った物しか刈り取ることは出来ず、近道はない。
子供たちの畑を持って良かった。
iPhoneに無数に並ぶ知育とは無縁のひまつぶしアプリでは農業の法則を学ぶことは出来ない。幼少期から畑で7つの習慣を身につけることは子供たちのかけがえのない財産になるだろう。
主体性を発揮する習慣
率先力を発揮することは何かを押し付けたり、わがままになったりすることではない。状況を分析し、自分から進んで状況を改善する行動を起こすようにすることである。
率先力を発揮する人と、そうでない人との間には天と地ほどに開きがある。その人が感受性豊かで周りの事を考えてあげられる人間であるならば、なおさらだ。
主体性を発揮し始めた子供は、いつの間にか前を歩くようになっていた。
目的を持って始める習慣
じゃがいもを自分で育てる。
じゃがいもを自分で収穫する。
収穫したじゃがいもをきれいにする。
じゃがいもを材料に家族で料理をする。
自分で育てたじゃがいもを家族で食べる。
目的を持って始める最も簡単で大きな効果をもたらす方法の一つは。ミッション・ステートメント(個人的な信条)を持つことだ。その中で自分はどうなりたいのか、何をしたいのか、自分の行動の基礎となる価値観や原則を明らかにする。
ミッション・ステートメントは個人の憲法だ。ミッション・ステートメントが正しい原則に基づいていれば重要な決断を行う基礎となる。
ミッション・ステートメントは安定性と力を与えてくれる。じゃがいもを自分の手で収穫し、食べることができた。
重要事項を優先する習慣
大事を小事の犠牲にしてはならない。
日常生活は緊急であるが重要ではない事柄があふれ、緊急性は無いが重要な事柄に時間がとれない。緊急であっても、重要でない事柄にはノーと言える判断力と勇気を身につけよう。
ダンゴムシが出てきたら、じっくり飽きるまで観察するべきだ。
Win-Winを考える習慣
自分も勝ち、相手も勝つ。Win-Winは常に相互の利益を求める心と精神のことであり、その礎は感受性豊かな心と信頼だろう。
自分の強みと相手の強みを理解する。畑を耕すクワが重たい時は、違う作業で貢献しよう。
理解してから理解される習慣
子供が成長すると親と物の見方に違いが出てくるだろう。この違いは子供と相互に依存している状態に大きな影響を及ぼす。
理解してから、理解されるのは子供が相手でも一緒だ。価値観や興味の対象を押し付けてはならない。
相乗効果を発揮する習慣
じゃがいも畑で走り回る幼児。
畑で走り回るのを止めるべきか、続けるべきか。
2人の人間が同じ意見を持っているとすれば、そのうちのひとりは余分なだけだ。
第3の案を探し出そう。
刃を研ぐ習慣
収穫した物は自分で運ぶ。
第7の習慣である、刃を研ぐという表現は幼児には似つかわしくないかも知れない。
肉体的側面と精神的な側面で刃を研ぐ。
袋いっぱいに収穫した野菜はバランスを崩す位重たいだろう。
重たくても投げ出さずに自分で運ぶ。
家庭菜園には7つの習慣全てがあった。