1978年に開園した福山市立動物園は、広島県福山市芦田(あしだ)町福田276-1というJR福山駅から北西15kmの位置にあり、敷地面積2.6ヘクタールと広島市安佐動物公園の10分の1という限られた敷地内に65種357点の動物を飼育する動物園です。
コンパクトながらもキリンやライオンへのエサやり体験イベントや、間近で見れる動物のお食事タイムなど、人と動物との「ふれあい」を大切にした動物園で、動物園で遊んだあとは富谷池を挟んで隣接する「富谷ドームランド公園」で遊べるのも魅力。
今回は動物園内の見学ツアー「園内ガイドツアー&動物と一緒に写真に写ろう!」に参加しましたので、イベントの感想や福山市立動物園の魅力と動物たちをご紹介します。
さっそくいってみましょう。
※飼育数は2016/05/31時点
福山市立動物園の駐車場
福山市立動物園の駐車場は700台、無料です。富谷ドームランド公園と共通の駐車場となっており、公園で遊ぶ人も多いため休日は混雑します。写真は午前9時過ぎの状況で、お昼前にはほぼ満車でした。
駐車場から福山市立動物園までは徒歩で3分程度。
けっこう急な階段です。
階段を降りると左手に富谷池が見えます。
カモや白鳥がいました。
カモが集まってきました。
エサをあげる人も多いようで何かもらえると勘違いしたようです。
福山市立動物園の入口
階段を登って福山市立動物園入口へ。
入園料は15歳以上500円。再入場は原則不可ですが、隣接する富谷池のボートに乗る場合は再入場したい旨を伝えればOKとのこと。チケットは自動券売機で購入しました。
福山市立動物園のイベント
福山市立動物園へ着いたらまずは入口で本日のイベントをチェックするのが良いです。
イベントは大きく分けて、えさやり体験、だっこ体験、動物たちのお食事タイムを間近で見ることができるぱっくんタイムの3つ。
人気はえさやり体験で職員さんによると、それぞれ20分前には並ばないと体験できないこともあるそうです。
福山市立動物園は原則再入場不可のため、えさやり体験を目的に遊びに行くなら午後から遊びに行くのも良いと思います。
【2017/03/11のイベントスケジュール】
10時30分 園内ガイドツアー
10時45分 ペンギンのぱっくんタイム
11時00分 テンジクネズミのだっこ体験
12時00分 リスザルのぱっくんタイム
13時45分 キリンのえさやり体験(先着10組)
14時00分 テンジクネズミのだっこ体験
14時15分 猛獣のえさやり体験(先着4組)
15時00分 ペンギンのえさやり体験(先着20組)
15時00分 ミーアキャットのぱっくんタイム
福山市立動物園の飲食店
入場口には幼児向けのミニミニSLと、うどんなどの軽食の売店があります。
ホントに売店という感じですが富谷ドームランド公園にも食べるお店がないので、お腹が空いたらここで食べるか、お弁当などを持参するのが良いと思います。我が家は高速道路の小谷サービスエリアでアンデルセンのパンを買いました。
福山市立動物園のペンギン
お待たせしました。
ここから動物たちが登場します。
まずは入口から入って正面、フンボルトペンギンから。
動物園や水族館でおなじみのペンギンですが、環境破壊や餌である小魚の乱獲により生息数が減少し、絶滅が心配される貴重な生き物です。
福山市立動物園は面積のハンデを補うようにこのようなパネル展示が随所にあり、子どもたちを飽きさせない工夫があります。職員さんもフレンドリーで、ゆっくり見て回れば半日は遊べると思います。
ぞろぞろと集まってくるペンギンたち。
規模が小さい分、動物を間近で見ることができるのが魅力。
福山市立動物園と言えばこちらの動物の彫刻付ベンチ。
園内の至る所に設置されており、休憩するにはもちろん、見て楽しむにも良いです。
福山市立動物園のキリン舎
続いてはキリン舎へ。
キリン舎の前にトイレ。
どこの動物園もトイレ前の動物クイズはお約束です。
ご婦人方は馴染みがない?
仕切り直してキリン舎へ。
キリン舎は敷地面積が10倍もある安佐動物公園よりも広いことに驚きました。
中にはアミメキリンが2頭。もう少ししたら外に出てくるようです。
ウンチもどっさり。
福山市立動物園の園内マップ
福山市立動物園の園内マップです。入口正面のペンギンゾーンから西へ進むと先ほどのキリンがいるサバンナゾーン。中央には幼児向けの遊具がある芝生広場があります。見ての通り、日本の動物園の中でも小さい方から数えた方が早い、大変コンパクトな動物園です。
福山市立動物園の展望台
シマウマが出てきました。
キリン舎とシマウマ舎の横には展望台があります。
展望台からの眺めはこんな感じ。
動物を見るなら近くで見た方が迫力があるかも知れません。
福山市立動物園の走鳥類ゾーン
続いては走鳥類。走鳥類とはその名の通り飛べない鳥のことでダチョウやエミューなどが飼育されています。
エミューの食事を失敬するスズメ。
キリンのベンチ。
富谷池を挟んだ対岸に、富谷ドームランド公園が見えます。
福山市立動物園のふれあい動物ひろば
ふれあい動物ひろばに着きました。
穏やかな陽気のせいか、朝から昼寝のミニブタ。
ドワーフウサギに日本リス。
歴史のある動物園ですが施設はキレイです。
ふれあい動物ひろばの中央にはベンチがあります。
動物を見ながら一休みするには最高です。
ミーアキャットとアナグマ。
ふれあい動物ひろばを抜けて、フラミンゴのいるフライングケージエリアへ。
福山市立動物園のフライングケージ
ここではフラミンゴの飼育されるケージに入ることができます。
福山市立動物園の小動物ゾーン
テンポよく行きましょう。
続いては小動物ゾーン。
ケープハイラックス等が飼育されています。
真っ白な体に黄色いトサカが特徴的なキバタン。
巨大なくちばしを持つオニオオハシ。
重そうなくちばしですが、実際は中空で軽いそうです。食性は多様で、果実や昆虫、鳥の卵などを採食するとのこと。
カピパラの椅子。
どれもクオリティーが高い彫刻で持って帰りたくなります。
のっそりした動きでめちゃカワユイ。
カピパラは安佐動物公園に居ないためじっくり見たいところでしたが、後でゆっくり観察することとし、先に全体を回ることにしました。
福山市立動物園の猛獣ゾーン
続いては猛獣エリア。
ライオンにトラ、サーバルキャットにカラカルまでたくさんの猛獣が飼育されています。
ライオンは日の当たるわずかなスペースで器用に昼寝中。
トラ。
オシッコが飛んでくるそうです。ある意味猛獣より怖い。
トラも猛獣とは思えない気の抜けた顔でお昼寝中。
ヒョウもお昼寝中。
福山市立動物園のサーバル
楽しみにしていたサーバルキャットは猛獣舎の2階で飼育されています。
はたして起きているのでしょうか。
起きてました!
それも、威嚇しながらウロウロするというサービス精神あふれる歓迎っぷりです。
せっかくなので写真を撮りたいところですが、今写真を撮っているレンズはCANON EF24-70mm F4L IS USMという標準ズームレンズで広角で全体像を撮るには良いものの、檻の中の動物を撮影するには適しません。
後ほどレンズをCANON EF100-400mm F4.5-5.6L IS II USMに付け替え、撮り直すことにしました。
続いてカラカル。
こちらも元気に動き回っていますが、如何せん、アクリルケースという撮影には厳しい状態に、標準ズームでは手も足も出ず、しばし観賞後、次のコーナーへ向かいました。
階段を下りて広場へ。
猛獣舎もキレイな建物で幼児は探検気分で散策できます。
福山市立動物園のゾウ
ボルネオゾウの「ふくちゃん」が飼育されているゾウ舎。
現在ふくちゃんは結核の療養中で普段は舎の中で飼育されていますが(結核は人には感染しません)午後からは日光浴のため外に出てくるとのこと。狭いところでじっとしていると具合が悪くなるのは人も動物も同じです。
ガイドツアーで聞いた話ですが、ようやくボルネオゾウの輸入許可がおり、ふくちゃんのお嫁さんが来る予定だったところに結核の感染が発覚し、話が浮いた状態になっているとのこと。職員さんは大変悔しそうでした。
福山市立動物園のサルゾーン
続いてはサルゾーン。
まずはリスザルです。
ちょっとセンチメンタルな感じ。
リスザルとは対照的に貫禄のあるマントヒヒ。
草食のイメージがありますが、雑食性で何でも食べ、昆虫から小動物まで食べるそうです。
確かにこの口なら小動物も食べそう。
すごい迫力でした。
ニホンザル。
サル舎は狭く、少し可哀そう。
小さいオリで動物を飼育展示することは賛否あると思います。胴部の飼育は狭い広い問わず動物園自体にも言えること。飼育だけでなく食肉、毛皮にされる動物、動物実験の問題など、倫理が問われる問題は様々ですが、毛皮のコートは無くても困らない。買わないことが大切です。
気持ちよさそうに日光浴をするキツネザル。
園内ガイドツアー&動物と一緒に写真に写ろう!
軽く園を一周したので続いては定例のイベント「園内ガイドツアー&動物と一緒に写真に写ろう!」の体験レポートです。
10時30分から開催される「園内ガイドツアー&動物と一緒に写真に写ろう!」は職員さんに福山市立動物園のガイドをしてもらいながら動物の話しや、動物と一緒に写真を撮影することができる人気のイベント。
当日の参加者は、、
なんと、、、
我々1組でした!(笑)
なぜ我々一組だったかと言いますと、元々人が少ないことに加え、イベントの体験時間が10時30分からと、来園者が少ない午前中に設定されていること。
それから「園内ガイドツアー&動物と一緒に写真に写ろう!」に参加すると10時45分から開催されるペンギンのぱっくんタイムと時間が被るため、ペンギンのお食事タイム観賞を諦めなければならず、、という制約があることも無関係ではないと思います。
肝心のガイドは、内容はやや大人向けであるものの、興味深い話がテンコ盛りで楽しめました。
1例をあげると、ゾウのふくちゃんの話しやキリンが1頭1,000万円ほどであること、また、輸送費が1,000万円程度かかるため、1頭増やすには2,000万円の予算が必要であること。キリンは人を呼べるため、どこの動物園も手放さず、輸入して増やすか、繁殖させて増やすしかないなど、リアルな話が聞けたのが面白かった。人数が少ないときは質問し放題なので、私のように動物園大好き人間にはたまりません。
「園内ガイドツアー&動物と一緒に写真に写ろう!」のメインイベント、動物との記念撮影タイム。
本日一緒に写真を撮る動物は、爬虫類のレットテグーです。
こちらは一般客用の出入り口で、
イベント体験者は職員用の小部屋に入ります。
中に入ると、ふだん見ることはできない動物園のバックヤードがずらり。調理場らしきところでは動物のエサの準備中でした。
そしてレッドテグーにご対面。
レッドテグーは大型のトカゲの一種で、成長すると1メートル50センチにもなります。
なかなかの大きさで迫力がありますが、レッドテグーは基本的に穏やかな性格。触って良いとのことで、職員さんの話を聞きながらペタペタと触っていきます。
ベロが・・・
抱っこというか持ち上げても良いとのこと。
フレンドリーな職員さんが「こうやってな、脇に手を入れて・・・」とレクチャーしてくれます。
はい、できました。
やさしそうな顔をしていますね。
長女も挑戦しましたが、重たかったようで断念。長男はビビって抱っこは無しでした。
記念撮影は家族で。
レッドテグーがベロでピースするオマケ付きでした。
福山市立動物園の動物たち
ガイドツアーの後は先ほど駆け足で見た動物をゆっくり観察することにしました。まずはカピパラ。タイミングよくお食事タイムが始まりました。
福山市立動物園のスバラシイところはお食事タイムが間近で見ることができることに加え、職員さんがお客さんに合わせて質問に答えたり、エサの上げ方を変えたりと楽しみながら鑑賞させてくれるところ。カピパラの食事もゆっくり楽しむことができました。
カピパラが大きく撮れないため、ここからレンズを望遠レンズCANON EF100-400mm F4.5-5.6L IS II USMに変更します。200mmズームで檻は気にならなくなります。
300mmズームで檻はほぼ見えなくなりました。
以下、カピパラのお食事タイムです。
その他にも、アナグマとか。
安佐動物公園でもおなじみ、テンジクネズミのだっこ体験。
ふれあい動物ひろばでは、ポニーも触り放題。
お昼ご飯はベンチに座りパンとサンドイッチ。
お弁当持ち込みで十分です。
ヒョウ、サーバル、カラカルなど。
サーバルは凛とした品がありますね。
カラカルは耳が特徴的。
爬虫類館にも入りました。
ふれあい動物ひろばのミーアキャット。
しっぽが痒いアナグマ。
キリンが舎から出ていました。
福山市立動物園はキリンも間近で見ることができます。
キリンの舌は最大で40センチにもなるそうで、この日も豪快に舌技を繰り広げるキリンの姿が。
最後にペンギンを観賞。
というわけで半日おじゃました福山市立動物園でしたが、規模は小さいものの、安佐動物公園にはいない種類の動物や、職員さんの工夫で大満足の動物園でした。写真には写ってませんがベビーカー&幼児連れのお客さんも多く授乳室も有り。
西日本有数の敷地面積を誇る安佐動物公園とは違った趣があり、広島県民でしたら一度は体験したい動物園でした。
明日の記事は福山市立動物園に隣接する富谷池のサイクルボート体験&富谷ドームランド公園のお出かけレポート予定です。
お楽しみに!
福山市立動物園
所在地: 広島県福山市芦田町福田276番地の1
入園料: 15歳以上 500円
休園日: 毎週火曜日
開園時間: 午前9時
閉園時間 :午後4時30分(入園は午後4時まで)
電話: (084)958-3200
駐車場: 無料700台
軽食の売店あり