育児ネタです。
内閣府男女共同参画が「おとう飯を始めよう」という画期的なキャンペーンを始めましたのでご紹介いたします。
「おとう飯(はん)始めよう」キャンペーンとは
「おとう飯(はん)始めよう」キャンペーンは内閣府男女共同参画局が発案した、子育て世代の男性を対象に料理へのハードルを下げ家事の時間を増やすことを目的としたキャンペーンです。ざっくりご紹介するとお父さん料理くらい作りましょう、家族も喜びますよ、自分のためにもなりますよ、という若干上から目線のキャンペーンでもあります。
以下、テキストで。
これまで料理なんかできないと思っていたあなた、
立派な料理をつくらなければいけないと思っていたあなた。
いいんです。
”おとう飯”ならいいんです!
簡単に、手間を掛けず、
多少見た目が悪くても美味しければ、
それが”おとう飯”
美味しいと言ってくれる、家族の笑顔をみてみませんか!!
自分自身にも新しい発見があるかも・・・
そもそも内閣府男女共同参画局という組織が何をしているのか分り難いという問題がありますが、キャンペーンの内容も負けず劣らず何がしたいのか良く分からない企画となっております。
プチ炎上中
そんな「おとう飯(はん)始めよう」キャンペーンですが、キャンペーンを公表してから間もなくネットを中心に批判が相次ぎ、プチ炎上中という事態となっています。
以下、一例ですが、「おとう飯 炎上」で検索すれば雨後の筍であります。
記事タイトル プチ炎上!?“おとう飯”キャンペーン批判に物申す!
URL http://npotadaima.com/2017/06/15/otouhann/
サイト 特定非営利活動法人 tadaima!
記事タイトル 内閣府のおとう飯が炎上しすぎていて怖い。男のレシピはともかくとして・・・。
URL https://matome.naver.jp/odai/2149800721836335501
サイト 某まとめサイト
炎上の理由は?
tadaima!さんのサイトで書かれていたことに重複しますが、ネットの批判的な声をまとめると下記のような内容でした。
1.おとう飯なら簡単な料理でおかあ飯は手間を掛けろってどういうこと?
2.その前に長時間労働を是正しろ
3.行政が口出しするような内容か
4.無駄なことにお金を使うな
5.言われなくても分かっている
おとう飯をどう思うか
おとう飯を作ってきた父親として、キャンペーンの感想は久しぶりに”いかりや長介”さんの「だめだこりゃ」が出るくらいにダメだこりゃな印象でした。その理由もネット上の声とほぼ同感。
子育て世代の男性の多くが早く帰りたくても帰れない中、できる範囲で一生懸命に家事、育児をしています。逆にそうでない人の場合、このようなキャンペーンを見て今更何が変わるのでしょうか、色々と盛大にズレています。
ただし、キャンペーンの背景として、行政が組織の存続意義を示し都合の良いデータ(後ほど補足します)でやってる感を醸し出す取り組みとしては、こんなもんでしょとも感じます。
それにしても、、どうしてこんなにツッコミどころ山盛りの文面にされたのでしょうか。校正される方はいらっしゃらなかったのでしょうか、それとも「このハゲーーーーー!!!」と怒鳴り散らされ、仕方なくこうなってしまったのでしょうか。興味は尽きません。
【おとう飯】
これまで料理なんかできないと思っていたあなた、
立派な料理をつくらなければいけないと思っていたあなた。
→家事手伝えよっ!と言う状況で簡単な料理も作らない人がこんなキャンペーン見ますか?
いいんです。
→あんた誰?
”おとう飯”ならいいんです!
→なんで男は手抜きで良くて女ならダメなんだ
簡単に、手間を掛けず、
多少見た目が悪くても美味しければ、
それが”おとう飯”
→子どもは料理の見た目が大切
美味しいと言ってくれる、家族の笑顔をみてみませんか!!
→散らかして迷惑掛けるよりは外食だ!
自分自身にも新しい発見があるかも・・・
→宗教の勧誘でももう少しお上手
男性の家事・育児等への参画
そもそも「おとう飯」が企画された背景に、我が国の6歳未満の子供を持つ夫の週平均1日あたりの家事・育児関連時間は67分と欧米諸国と比べ短い状況があります。平成27年12月に閣議決定された「第4次男女共同参画基本計画」には、この67分を平成32年までに2時間30分とする数値目標が掲げられており、おとう飯キャンペーンはこれらの取組の一環として企画されたキャンペーンであります。
詳細はこちらからどうぞ。
「“おとう飯”始めよう」キャンペーンの実施について
http://www.gender.go.jp/public/otouhan/index.html
正直な感想として男性が料理を作ること自体は大賛成で、どうせならこんなショボい「おとう飯」ではなく、お店顔負けの男の料理を促進して欲しかった。
実際、男性向けの料理教室はそれなりのニーズがあり、割引券やタダ券でも貰えるキャンペーンでもあれば(女性ばかりで参加し難いというハードルはあるものの)喜んで利用したと思います。おしい!広島県、、ではなくて、おしい!男女共同参画!!
さいごに
プチ炎上となった「“おとう飯”始めよう」キャンペーンですが、料理以前に気になることがあります。それは途中「都合の良いデータ」と書いた通り、男女共同参画の報告書に記載されたデータでは回答者の収入、実家の遠い・近い、その他育児環境などの属性が分らず、それによって誰に対して何のためにやっているのかサッパリ分らないことです。
年収が高く忙しい男性の場合は家事・育児の時間が少なくとも羨ましい以外に何ら問題はなく、家事・育児をする男性、、所謂イクメンは帰宅時間が早い、休みやすい、実家が近いなど、本人の努力以外で恵まれているケースが多いのも事実。「料理作ろう!」が刺さる人も中にはいるかも知れませんが、諸々の課題に育児環境の属性を顧慮せずの画一的な施策は的外れと評価されても仕方無いと思います。
以上を鑑みますとお父さんはこれまで通り先ずは早く帰って得意分野で頑張っていただき、行政の方では家事の時間が短いとか料理作れと小さいことを言うのではなく、課題を明確にした上で行政にしかできないような大胆かつ効果的な施策を期待するのであります。
以上。