今回は2ドライバ搭載のイヤホン、VJJB-V1をレビューしたいと思います。
CollectionAudioが販売するVJJB-V1はネオジム磁石で作られた強化ドライバーユニットを2つ採用するカナル型イヤホンです。
スケルトン仕様のデザインに目を奪われますが、この価格帯のイヤホンとしては期待値以上となるクリアで解像感の高い中高域と、しっかりと鳴らす低音が印象的に感じました。
VJJB-V1は2017/06/23 21:00現在、Amazonのカスタマーレビュー(229件)で5つ星のうち4.0という高評価を得ており、非常に人気のあるイヤホンでもあります。
Amazonレビューで高い評価を得た理由はどこにあるのか、さっそくいってみましょう。
パッケージ
VJJB-V1の外箱です。
正方形のパッケージはやや大きめ。
梱包や外箱の質感はクラスを超えたクオリティーがあります。
さっそく開封。
ふたを開けると帯付きの分厚い説明書が入っていました。
箔押し加工された化粧箱や説明書の質感は「これが3,000円クラスのイヤホン?」と感じるほど良好で、ギフトとして贈っても喜ばれるレベルに達しています。
※説明書の言語は中国語と英語
それにしても原価はどうなっているのでしょうか、日本で製造すればこの箱だけで原価500円くらいしてもおかしくない質感です。
スペック
続いてスペックです。
インピーダンスは8Ωと低めに抑えられています。
再生周波数帯域は20Hz~24,000Hzとこのクラスでは一般的なスペック。
VJJB-V1の特徴であるメッキとスケルトン仕様のイヤホンは15gと2つのダイナミックドライバを搭載しながら軽量に仕上げています。
【仕様】
型番:VJJB-V1
タイプ:カナル型イヤホン
駆動方式:2ダイナミックドライバ
再生周波数帯域:20Hz~24,000Hz
インピーダンス:8Ω
スピーカー径:6mm
イヤホン重さ:15g
音圧感度:110dB
ケーブル長さ:120cm
プラグ:3.5mm 金メッキ
付属品
VJJB-V1の付属品です。
・イヤホン本体
・スポンジイヤパッド×6セット(S/M/Lの素材違い)
・イヤホン収納ケース
・ケーブルバンド
・取扱説明書
イヤパッドは3サイズ×2種類の6セットも付いているので耳に合わないというケースはまず無いと思います。
布製のイヤホン収納ケースはハードタイプに比べかさばらず持ち運びに便利。
※収納ケースの質感も良好
これはいい!と感じたのがイヤホンの収納バンドで、ケーブルの長さが不要な時は束ねることでよりスマートに使うことができます。バンドがやや滑り易く感じたのでその辺が改善されれば完璧か。
その他、CollectionAudioが販売するVJJB-V1は1年間の保証が付いていますので万が一のトラブルも安心。サポート対応も迅速です。
イヤホン
VJJB-V1のハウジングは軽さと固さのバランスを重視した合金ハウジング。ステンレスに比べ硬質感や高級感では劣りますが非常に軽量な仕上がりとなっています。
イヤホンとケーブルの接合部や各部チリ合わせの精度も高くビルドクオリティーは不満無し。リケーブルはできません。
VJJB-V1の特徴でもあるスケルトン仕上げはメカ好きにはたまらないデザインでインパクトがあります。実際のところ耳に付けてしまえば「VJJB」の部分しか見えませんが、所有感を満たすものです。
音漏れはiPhone純正イヤホンと比較して非常に良好。ハウジングからの漏れも無くサイズの合うイヤパッドを使えば電車やバスなどの利用で音漏れが気になることは無いと思います。
ケーブル、プラグ
ケーブルは折れ、ネジレに強い頑丈な素材です。
2又に分かれた部分からイヤホンまでは一回り細くなっておりしなやかな取り回しが可能。
プラグは金メッキのストレートタイプとなっています。
リモコンはありませんが、私自身本体操作のみでリモコンを使わないタイプのため問題なし。
音質レビュー
音質の感想です。
全体的な感想としては3,000円以下の価格 &スケルトン仕様のデザインから「ドンシャリ」を覚悟していましたが、いい意味で裏切られました。高域から低域までしっかり慣らしとてもこの価格とは思えない音質です。
【エージングの必要性】
エージングは気持ち程度に24時間ほど行いました。
エージングの効果は正直微妙で低音は最初から重み・切れ共に十分で、高音も変化した印象はありません。良くなったかな?と感じたのは中域にかけての解像感とつながりで、Suchmosのボーカル(YONCE)のように高音でシャウト気味になる歌唱法ではややつながり間に欠けると感じた部分が次第に改善されました。プラシーボかも知れませんが。
【高域】
VJJB-V1で一番魅力的に感じたのが高域で、2ドライバーの恩恵か中高音域を煌びやかに再生します。
女性ボーカルのライブ音源では広がり感や吐息までも原音に忠実に再現し、シャリつくことも無く自然な印象。
解像感もこのクラスとしては「おどろき」と評価して差し支えないほどクリアで自然な音質です。
【中域】
今回のレビューにあたりiPhone6で下記を試聴しましたが、どれも共通してボーカルの声をしっかりと鳴らします。
Justin Bieber - What do you Mean?
Taylor Swift - New Romantics
Suchmos - STAY TUNE
3曲の中で1番相性が良かったのはソフトバンクのCMでおなじみのJustin Bieber - What do you Mean?で、中域にかけて、語りかけるような歌声と切れのいい低音のバランスが最高。1万円以上のイヤホンと比べても勝る部分は多く思わずボリュームを上げたくなるほどで、ジャスティン好きの女子はこのイヤホンを買って損はしないはず。
2番目に良いと感じたのはTaylor Swift - New Romanticsで、前述の通り中域から高域の再現性が高く好印象。長時間聴いていても聴き疲れがありません。
3番目となったSuchmos - STAY TUNEはエージングが十分でない時はボーカルの音域にややつながり間に欠ける印象を持ちました。
【低域】
2ドライバーを搭載するだけあり重さも切れも十分以上。
5,000円以下のイヤホンにありがちな中高域をかき消すズンズン系ではないため、低音の中にボーカルやコーラスが埋もれないバランスの良さがあります。
●iPhone純正イヤホンEarPodsと比較
まずiPhone純正イヤホンは高音質とまでは言えないものの、バランスが良く聴きやすい音質と理解しています。
そんなiPhone純正イヤホンと比較した感想は高域の解像感やクリア感はVJJB-V1の方がやや上。低域はVJJB-V1が圧勝で純正イヤホンを使われている方で低音の重さや迫力が欲しい人にとってVJJB-V1は良い選択肢となると感じました。
中域に関してはiPhone純正イヤホンのバランスの良さもあり、音源によっては好みが別れると感じました。よって評価無しで。
まとめ
Amazonカスタマーレビューで高い評価を得ているVJJB-V1ですが、実際に聴いてその音質の良さに納得。
インパクトのあるデザインから見た目重視でドンシャリ傾向かな、、という予想はいい意味で裏切られ、高域から低域まで原音忠実に再生する音質重視の真面目なイヤホンでした。
2,000円以下のイヤホンからの買い替えではハッキリと音の良さを実感できると思いますし、5,000円以上のイヤホンと比べても勝っている部分は多いはず。
上を見たら切りがありませんが、CollectionAudioが販売するVJJB-V1は手頃な値段で1ランク上の音質が欲しい方へ自信を持っておすすめできるイヤホンです。