先日発表されたキャノンの新型エントリーフルサイズ一眼レフカメラEOS 6D Mark2。大ヒットした6Dの新型モデルだけに早くも価格コムの売上ランキング1位を獲得しています。
6D Mark2は5D Mark3から5D Mark4と同様、ヒエラルキーを保ちつつ順当に進化。個人的には若干の出し惜しみ感と絶妙なプライスに何よりもキャンマーケティングの売り方の上手さを感じました。これからフルサイズデビューされる方にとって、6D、6D Mark2、あるいは5Dと悩まずにはいられないラインナップとなっています。
そういう私も1年前に5D Mark3を購入するときは5D Mark3以外の候補として5D Mark4を待つか、6Dでも十分では?あるいは6D Mark2を待つかと散々悩んだのも事実。結果として底値で買えた5D Mark3は1年たった今でもほとんど値下がりしておらず、5D Mark4や6D Mark2が出揃った今でも5D Mark3を買って良かったと思います。
というわけで今回は自分が今フルサイズデビューするならEOS 6D Mark2と5D Mark4(6Dも含め)どちらを買うべきか、巷で言われている6D Mark2のウィークポイントを中心に比較してみました。
5D Mark3ユーザー目線で今フルサイズデビューするなら、、この機種だ!
シャッター速度1/4000
6D Mark2のシャッター速度は最高1/4000です。
(6Dも1/4000)
1/4000で露出オーバーになる状況でも、これ以上シャッター速度を上げられないということになります。
5D Mark3を購入する際、シャッター速度と61点AFを決め手に5D Mark3を選びましたが、5D Mark3を買って1年、1/8000のシャッター速度が必要なシーンは一度もありませんでした。
晴れた日にF2以下の大口径レンズでボケボケ写真を撮りたい人以外は1/4000で十分。
1/4000を理由に6Dをあきらめる必要は無いです。
視野率98%
6D Mark2の視野率は98%です。
(6Dは97%)
視野率98%ということは実際に撮影されるエリアより2%狭くファインダーに映るということです。
視野率100%は見たものがそのまま撮れるという点で快適に撮影でき、5D Mark4、5D Mark3、下位モデルである7D Mark2、2桁機である80Dも視野率100%のため6D Mark2の視野率98%は物足りなく感じます。
視野率100%を実現するためにはより大きなペンタプリズムが必要になり大きさ・重さがネックになるとは言え、6D Mark2の数少ない残念なポイントです。
45点AFセンサーエリアが狭い
6D Mark2のAFは45点の測距点があります。
6Dの11点に比べ大幅に向上しており、より細かい範囲にピントを合わせることができます。
問題はこの45点AFエリアがファインダー中央に集中し狭いこと。
同じAFセンサーと言われる80Dよりも狭く、動き物はせいぜい運動会の徒競走を撮る程度の私は5D Mark3の61点AFに何の不満もありませんが、6D Mark2のAFの狭さは気になりました。
動き物を撮る機会が多い方はスポット1点AFでがんばるか、無難に5D系がおすすめです。
バリアングル液晶
6D Mark2はキャノンのフルサイズ1眼レフとして初のバリアングル液晶採用モデル。
自撮りや動画撮影が多い人はメリットになりますが、私はバリアングルは要らないです。
重さ
5D Mark4がボディーのみ約800gであるのに対し、6D Mark2はボディーのみ約685gと6D Mark2の方が115g軽くなっています。
先日、コジマ電気で5D Mark4と6D(Mark2ではない)を持ち比べてきましたが、その違いは歴然。
たった100gの違いですが非常に軽く感じます。
ただし、これは50mmの単焦点レンズなど、小さいレンズを付けた場合に感じることで、24-70や24-105の標準ズームレンズを付けるとレンズが重く違いは目立たなくなります。
私は腕力があるため重さは気になりませんが、同時に手も大きいため5D Mark3に比べ一回り小さい6Dのボディーサイズは若干持ち難いのが難点。
腕力がある人、手が大きい人、今後ストロボに手を出しそうな人は小さく・軽いことはメリットにならないと思います。
その他のスペック
画素数は何れの機種も2,000万画素を超えておりどちらでも良し。あまり画素数が多いと手振れに弱くなる、ファイルサイズが大きくなるというデメリットもあるため、個人的には2,500万画素あれば良し。同じくISO感度も常用25,600もあれば十分であるため端折りました。
結論
6D Mark2と5D Mark4どちらが買か?について、初値22万円で買うなら(Mark2でない)6Dで十分だと思います。
理由は結局中央1点AFを多用することを踏まえると6Dの性能で十分であり、12万で買えるから。バリアングルが絶対に必要など6D Mark2を買う理由が無ければ6Dのスペックで何ら問題なく、見た目の高級感も7Dや80Dより断然上。6D Mark2や5D Mark4との差額でレンズか旅行でもした方が満足感が高いと思います。
ただし、EOS 6D Mark2が18万まで値下がりするまで(3ヵ月~半年後)待てるならMark2を買うべき。
もし16万円台まで下がれば絶対にMark2が買い。
理由はフルサイズへ移行するとレンズやストロボであっという間に50万円から100万円くらいは飛んでいくので、ボディーの数万円差を惜しむのはもったいない。
また、1Dや5D、あるいは他メーカーへ移行する場合、状態が良ければ購入金額の2/3で買値が付くため、4年償却で考えれば6Dを購入するより投資金額を抑えられるというメリットもあります。
というわけで、もし私が今すぐフルサイズに移行するなら今が底値の6Dを買い、半年待つことが可能であればお買い得になったEOS 6D Mark2を購入する。
そして最終的にはLレンズ沼にハマるという輝かしい未来が待っているのであります。
以上。