昨日ネットを見ているとcarviewの7月度新車登録台数ランキングが目に留まりました。
2015年式CX-5から乗換も考えた新型CX-5は今現在どれくらい売れているのか。
マツダによるとCX-5の月間販売目標台数は2,400台。価格コムの人気車種ランキングでは発売以来(ほぼ)1位をキープしており、車の完成度を考えると倍の5,000台は売れても不思議はない状況です。
どれくらい売れているのか、7月度のCX-5登録台数を見てみると、、
2,714台!
CX-5は今やマツダの売り上げの1/4を占める基幹車種であることを踏まえると、たった2,714台と言われても仕方ない数字です。
乗用車登録台数の順位ランキングも28位と、新型CX-5は発売直後であるにもスタートダッシュを決めきれておらず。
同じく新型車で販売力でもマツダを圧倒するトヨタC-HRにダブルスコアで負けるのは仕方ないとして、最近マイナーチェンジしたとはいえ2013年発売のハリアーやヴェゼルの半分も売れてないのは寂しい限りです。
同クラスのSUVと比較しても7月の登録台数で上回っているのはSUBARUフォレスターのみと、新型CX-5が売れてないのは事実のようです。
SUV登録台数ランキング
ここで数字を見てみましょう。
以下、新型CX-5が発売された2017年2月から7月まで半年間の登録台数をランキング形式で集計しています。
SUV登録台数1位、トヨタ・C-HR
月平均13,038台、合計78,228台
メーカー:トヨタ
車種:C-HR
発売日:2016/12/14
発売時販売目標台数:6,000台
年月 | 登録台数 | 販売順位 |
2017/07 | 8,069 | 5 |
2017/06 | 14,318 | 2 |
2017/05 | 12,872 | 2 |
2017/04 | 13,168 | 1 |
2017/03 | 16,816 | 4 |
2017/02 | 12,985 | 3 |
さすがトヨタ、、 販売力でマツダを圧倒するとはいえ、平均して目標台数の倍以上の登録台数とC-HRは売れに売れまくっている状況です。
SUV登録台数2位、ホンダ・ヴェゼル
月平均6,227台、合計37,359台
メーカー:ホンダ
車種:ヴェゼル
発売日:2013/12/20(2016/02/25マイナーチェンジ)
発売時販売目標台数:4,000台
年月 | 登録台数 | 販売順位 |
2017/07 | 5,094 | 17 |
2017/06 | 6,686 | 13 |
2017/05 | 5,421 | 11 |
2017/04 | 4,889 | 14 |
2017/03 | 8,976 | 14 |
2017/02 | 6,293 | 14 |
ここに上げたSUVの中では手頃なサイズ感が魅力のホンダ・ヴェゼル。 発売から4年が経過した車でありながら、堅調に売れています。
SUV登録台数3位、トヨタ・ハリアー
月平均5,161台、合計30,967台
メーカー:トヨタ
車種:ハリアー
発売日:2013/12/02(2017/6/8マイナーチェンジ)
発売時販売目標台数:6,000台
年月 | 登録台数 | 販売順位 |
2017/07 | 5,598 | 16 |
2017/06 | 6,175 | 16 |
2017/05 | 2,976 | 23 |
2017/04 | 2,890 | 22 |
2017/03 | 7,360 | 17 |
2017/02 | 5,968 | 16 |
同じく発売から4年が経過したハリアー。 値引きも大きく、C-HRを見に来た客がハリアーに流れるケースもあり、新型CX-5の倍近く売れている状況です。
SUV登録台数4位、日産・エクストレイル
平均4,803台、合計28,816台
メーカー:日産
車種:エクストレイル
発売日:2013/12/16(2017/06/8マイナーチェンジ)
発売時販売目標台数:5,000台
年月 | 登録台数 | 販売順位 |
2017/07 | 4,383 | 21 |
2017/06 | 4,632 | 20 |
2017/05 | 4,075 | 18 |
2017/04 | 2,528 | 24 |
2017/03 | 7,289 | 18 |
2017/02 | 5,909 | 17 |
6月のマイナーチェンジでプロパイロットを搭載し、内外装も大幅にブラッシュアップしたエクストレイル。マイチェンの台数が乗ってくるのは来月以降でしょうか、こちらも堅調に売れています。
SUV登録台数5位、マツダ・CX-5
月平均3,972台、合計23,829台
メーカー:マツダ
車種:CX-5
発売日:2017/02/02
発売時販売目標台数:2,400台
年月 | 登録台数 | 販売順位 |
2017/07 | 2,714 | 28 |
2017/06 | 2,811 | 28 |
2017/05 | 2,279 | 27 |
2017/04 | 2,235 | 25 |
2017/03 | 9,669 | 12 |
2017/02 | 4,121 | 23 |
3月度は1万台近くに台数を伸ばしたものの、それ以降は2,000台が続く新型CX-5。実際に試乗し他のSUVと比較した感想として、もっともっと売れていい車だと思います。
SUV登録台数6位、SUBARU・フォレスター
月平均1,864台、合計?
※登録台数が不明な月があるため?としました
メーカー:SUBARU
車種:フォレスター
発売日:2013/12/02(2017/03/13マイナーチェンジ)
発売時販売目標台数:2,000台
年月 | 登録台数 | 販売順位 |
2017/07 | - | 30位圏外 |
2017/06 | - | 30位圏外 |
2017/05 | 1,931 | 29 |
2017/04 | 1,796 | 30位圏外 |
2017/03 | - | 30位圏外 |
2017/02 | - | 30位圏外 |
もうすぐ新型に切り替わるフォレスターですが、5月度は2,000台弱も売れています。
2013年発売のフォレスターが2,000台も売れているのですから、2017年発売のCX-5が2,000台ちょっとというのはどう考えても少なく感じます。
参考 一般社団法人 日本自動車販売協会連合会・乗用車ブランド通称名別順位
URL http://www.jada.or.jp/contents/data/ranking.html
新型CX-5が売れない理由
個人的には上記SUVの中で車を買うならダントツでCX-5を選びますが、世間一般のオーナーはそうでない。
旧型オーナーとして新型CX-5を贔屓目に見ている認識はありましたが、今一度冷静に買わない理由を考えると、それなりに理由があるのも事実です。
以下、新型CX-5が売れない理由。
●販売力の問題
トヨタや日産に比べディーラーの数ですとか規模的な違いもありますが、旧型オーナーであり新型CX-5への乗り換えを検討していた身分としては、そもそも売る気が弱いような気がします。
営業さんからは新型CX-5試乗などのお誘いは一切なし。
妻の手前「自分は今の車で我慢するつもりだったのに、強引に押し売りされ止むを得ず乗換える」というシナリオを描いていただけに、大変ガッカリいたしました(なお、その買換え資金はカメラや旅行で消化済み)
トヨタのディーラーが「C-HRいいですね」と言えばガソリン、ハイブリッド両方に試乗させ「ちょっと違うな、ティグアンとかも気になるし」と言えばその足で系列のフォルクスワーゲンへ連れて行きティグアンもに試乗させ、下取り見積もりもやりましょう、今すぐやりましょう、保険に携帯何でもやらせてください!と猛プッシュするのとは対照的な営業力です。もっと頑張れ。
●売り方がマニアック
マツダのマーケティングは良くも悪くもマニアックです。
WebサイトやFacebookなどでの情報発信もウンチクが多い。
車好きやメカ好きには最高ですが、それらに興味が無い人にはもっと分りやすく車の魅力を伝えた方が良いと思います。
●ディーゼルの懸念やイメージ
販売力やマーケの問題だけではありません。
スカイアクティブDの度重なるリコールやミンカラ、ミナト自動車さんなどで指摘されているディーゼルエンジンのカーボン蓄積問題。
オーナーとしてもインテークにびっしり詰まった煤を見ると不安になります。
ディーゼルは不安だからとスカイアクティブDが選択肢から外れるとしたら、CX-5の魅力が半減すると言っても過言ではありません。
●指名買いする人は既に買っている
数あるSUVの中でCX-5を指名買いする人は既に旧型を買っているのではないでしょうか。
ディーゼルが必要ない人ですとか、サイズがネックになる人、より高級感が欲しい人は候補とならず。初代CX-5が発売された時のように指名買いするようなオーナーは母数が少ないと思います。
●年次改良されるため急いで買う必要が無い
マツダ車は年次改良で毎年車をアップデートします。
先日アクセラに搭載された360度カメラも次の年次改良でCX-5に搭載されるのは確実。
常に最新の車が買える反面、急いで購入する必要が無いのも事実です。
●後期型からあまり変わってない
冷静に考えると特に不満の無い2015年式CX-5から新型CX-5に買い替えたいと思うほどの理由がありません。
●マツダブランド
マツダには申し訳ありませんが、車の話題になったとき、
「CX-5乗ってる」といえば「へぇーーー」となるのに対し、
「マツダ乗ってる」といえば「マツダ・・・」となることもまだまだ多い。
マツダ地獄、安売りのマツダ、アンフィニ/ユーノス時代のイメージは簡単には払拭されず、マツダというだけで「無い」という方も多いはず。
さいごに
CX-5の登録台数を調べると意外なほど売れてないことが分りましたが、今回勝手に挙げたCX-5が売れない理由はプロダクトとは関係ないことばかり。
300万円少々で買えるSUVとして、CX-5は大変コストパフォーマンスの高い車です。
300万円少々で買えるSUVとして、CX-5は大変コストパフォーマンスの高い車です。
ディーゼルが不安とか、やっぱりマツダは・・という方は、騙されたと思って試乗されてみてはいかがでしょうか。