元魚屋のブロガー、ハマジ(hamaji36)です。
実はワタクシ、時間を見つけては魚料理を作る習性がありますが、先日からどうしてもカワハギの刺身が食べたく、近所のスーパーを3件ほど回り何とか刺身になりそうなカワハギをゲットし刺身を食べることができました。
こちらのカワハギ、個人的ジャッジとしては鮮度70点の評価ですが、この時期はブラ(魚屋用語で死後硬直してない新鮮な魚の状態を示す。魚を持ち上げるとブラブラするのでブラという)で生肝が食べれるようなカワハギはめったにお目にかかれません。今日はこれで刺身を作りましょう。
以下、お魚料理日記です。
まずは元魚屋風に食材をご紹介します。
こちらは天然ブリの刺身用ブロックです。カワハギだけだとあっさりして物足りないので青物を加えました。ラベルとは裏腹に脂乗りはイマイチなブリですが、それでも十分旨そうです。
ただし、元魚屋として脂乗りが悪いのに「脂乗ってます」的なミスリードはマイナス200点。私が働いていた魚屋でうっかりこういうラベルを書いてしまうと顧客第一主義の店長にドロップキックされるか、目利きを疑われます。
こちらが「脂乗りがイマイチ」の証拠写真です。鮮度は良いのですが脂が乗ってるとは言えない。これから春先にかけて卵を持ち始めるため、体にいくはずの栄養や脂は子に向かい身の方は脂控えめ、時期によってはスッカスカになるので注意してください。
もとい、値段でこの品質のブリは完全にお買い得だと思います。ラベルは「お買い得品」か「本日のおすすめ品」が正解でしょう。
続いてはやっすい赤ナマコ。
ナマコは良いですね。少しあれば魚のあてにあります。
ところでこの「調理致します」はどこまで”いたします”のでしょうか。はい喜んで!とカットするところまでやってくれるのか、いやいや、300円でそこまではできませんぜ!とワタを出すところまでなのか。そうなるとナマコの珍味である”コノワタ”はどうなってしまうのでしょう、きちんと小分けにしてくれるのか、捨てられてしまうのか。
魚屋によっては(小アジの大量パックなど)調理お断りのラベルを張るお店もありますが、あれはあれで潔く正解ですね。
小イワシです。
鮮度抜群で100円は完全にお買い得。
小イワシは手間が掛かる魚ですが、刺身に天ぷらが最高においしく、それ以外にも色々な料理に使えるのでつい買ってしまいます。
こちらが鮮度70点のカワハギです。
このカワハギは鮮度抜群とは言えませんが、刺身になる鮮度で当然煮付や鍋などに入れるには十分イキが良いと言えるレベル。「お刺身”にも”どうぞ」という、このラベルは絶妙な表現だと思います。
ちなみにこれは、以前同じお店で買った鮮度抜群のカワハギです。死後硬直もなく、生肝が食べれる特大のカワハギで、お値段は1,300円くらいだったか、モノを考えるとこれでも激安で目利きのオッサンを中心にすぐに売り切れてました。
鮮度120点のカワハギの刺身は厚めに切っても身が透き通り、最高に旨い。ああ、こういうのが食べたかった。。
おまけ。
カワハギを求めてさまよった別のスーパーで、カワハギがなかったのでツマミ用のやっすい豚足や、子ども用の焼き鳥などを買いました。はい、無駄遣い。
ハゲを捌きます。
この時期としては”ぼちぼち”の肝が入ってました。煮付けや鍋にしても最高に旨いと思います。それでいて、2尾で500円は超絶お買い得。良心的なお値段です。
頭を落としたところです。
元魚屋的には、こういう作業をするときはまな板の端で作業するのが全体が汚れ散らからず良いと思います。
同じくこういう作業をするときは魚が入っていたトレイを使うと洗い物が増えず良いと思います。
カワを剥がれたハギ。略してカワハギ。さらに略してハゲです。
略しすぎはイケませんが、正式な名前である「ウマヅラハゲ」も馬のような顔をしたハゲと、辛口です。
当然ながら肝は生で食べれないのでボイルして肝醤油ならぬ肝ポン酢でいただきます。
刺身にするため、3枚におろしていきます。
ちなみに、鯛やアジなどに比べカワハギの3枚おろしは難易度高めで、刺身を作るのは魚料理イケる人でもそれなりに大変です。
柵取りした状態です。
皮などはボイルして使います。
時間の都合で雑になりましたが、カワハギの刺身完成。鮮度的に厚めにカットして触感を出しました。
こちらは実家へ行く用事があったので一人暮らしのオカンへ持って行きました。一人で食べるには十分でしょう。
夕飯完成。
豚足と枝豆は写真に撮るの忘れました。
カワハギの煮付けは長男に大好評(長女は母方のお祖母ちゃん家にお泊りで不在)
あっと言う間に骨だけにされていました。
ナマコは安定の旨さです。
イワシの刺身は当然うまい。
天然ブリも歯ごたえが良く、美味しくいただけました。
最後に鮮度70点のカワハギの刺身の感想ですが、厚めに切ったこともあり、コリコリとまでは言えないもののカワハギらしい食感と旨みがあり、美味しくいただけました。なにより、これで500円分ですから、お値段を考えると大満足。カワハギ食べたい病が直ったので良しとします。
以上。