2017年2月2日の発売以降、CX-5初となる商品改良で、日本国内向けのSUV最上位モデルの新型CX-8に搭載されている「SH-VPTS」型のスカイアクティブD2.2を搭載するなど、走行性能や燃費性能の向上が図られています。
CX-5 2018/2商品改良モデルの主な変更内容
CX-5 2018/2商品改良モデルの主な変更内容は以下の通りです。
●ディーゼルエンジン「SKYACTIV-D 2.2」には「急速多段燃焼」などの技術を採用、最高出力を従来の129kWから140kWに、最大トルクを420N・mから450N・mに向上させるとともに、優れた燃費性能を実現。
●ガソリンエンジン「SKYACTIV-G 2.0」および「SKYACTIV-G 2.5」にピストンのエッジカット形状の変更や排気ポート形状の見直しを実施、高負荷状態での実用燃費やトルクの改善に貢献。ピストンスカート部の形状を最適化した「低抵抗ピストン」を採用することで実用燃費の改善と静粛性の向上に貢献。
●ガソリンエンジン「SKYACTIV-G 2.5」には「気筒休止」技術をマツダとして初めて採用。エンジン負荷が低い場合に、4気筒のうち2気筒を休止させることで、軽負荷領域の実用燃費の向上に貢献。
●「360°ビュー・モニター」をメーカーセットオプションで設定。
●「車速感応式オートドアロック(衝撃感知ドアロック解除システム付)」を全グレードに標準装備。
●フロントドア/リアドアのパワーウインドーに「自動反転機構およびワンタッチ&タイマー付」を採用。
●パワーリフトゲートのメーカーセットオプション設定をガソリンエンジン車にも拡大。
●マツダコネクトにCX-8、デミオに搭載済みの自車位置演算ユニットを全グレードに搭載。従来のGPS衛星のみでは難しかった高層ビルの多い場所や高速道路の高架下などでの自車位置測位と表示がより正確化。
CX-5商品改良内容の所感
新型CX-5発売後、ちょうど1年での商品改良となりましたが、やはりCX-8と同じエンジンを載せてきましたね。パワートレーンで差別化を図ればCX-8の上位モデルとしての位置付けが分かりやすくなりますが、同じエンジンを搭載したことでスポーティーな走行性能を重視する向きにはCX-5を、多人数乗車が必要ならCX-8と好みや用途で選べば良いところが強くなりました。外観もそっくりですし、マツダの車はどのクラスを買っても満足、ヒエラルキー控えめです。
変更内容はパワートレーンの性能向上が大きく、それ以外は360度カメラなど、安全装備の最新化や車速感応式オートドアロックなど、細かなアップデートが中心。エクステリアに変更はなく、エンジンの出力アップも10%程度ですから悔しい思いをした人も少ないでしょう。値引き次第では改良前の在庫車を狙うのもアリです。次期型を含めCX-5やCX-8をウォッチしているユーザーとして順当なアップデートに感じました。
次期CX-5は2020年に直6ディーゼル・FRで登場する?
反面、1年でエンジンまで手を入れてきたので、買い時が難しい車であるのも事実。来年はアクセラがフルモデルチェンジします。そこで搭載されるスカイアクティブXや新世代シャーシなどの技術は2019年の商品改良でCX-5にも搭載されるでしょう。日経Automotive、2018年1月号によると、マツダは2020年に直6ディーゼルを量産し、FR化される次期CX-5から順次採用するという話もあります。
3リッター直6ディーゼルと言えばBMWのX5 35dなどにも搭載されていますが、190kW(258ps)トルクはなんと560N・m(57.1kgf)と、スカイアクティブD2.2とは別カテゴリの性能です。さすがに3リッター直6ディーゼルになると400万円は超えてくるでしょうから、搭載されたとしてもスカイアクティブD2.2の上位グレードか。や、現行CX-5のサイズ感でホントに直6エンジンが乗るのか?
興味関心の尽きないマツダは今後もプレミアム化を進めるそうですが、個人的にCX-5は何とか300万円台で買える車として残していただきたいと思います。