CX-8の自動車アセスメント安全性評価で最高得点ってそんなに凄いの?衝突試験動画から見る乗員保護性能|蕎麦が好き

CX-8の自動車アセスメント安全性評価で最高得点ってそんなに凄いの?衝突試験動画から見る乗員保護性能

CX-8ブログです。

CX-8の衝突安全性能


自動車アセスメントの安全性評価において、マツダ CX-8が平成29年度最高得点でJNCAPファイブスター賞を受賞したのは記憶に新しいところです。

こと2018年時点でのCX-8の安全性においては完全に胸を張って自慢していいレベルだと思います、というブログです。


安全性能の評価軸は予防安全、乗員保護安全、歩行者保護など様々ですが、(踏み間違いジイさんに比べ)比較的運転スキルの高い30代の私が最も重視するのは車対車の乗員保護安全性能。

信号無視や一時停止無視、踏み間違いに逆走や飲酒運転など、自分がいくら安全運転に注意していても無謀なドライバーの突撃までは回避できません。少なくとも家族で車に乗る頻度が高いうちは衝突時の乗員保護性能評価の高い車、大きく重い車が良いと考えています。


そういう意味で自動車アセスメントの乗員保護性能評価で96.67点を獲得したマツダCX-8は正にドストラクの車です。安全性評価で高得点を出しただけでなく、基準の無い追突安全実験までキッチリやっていることや、公道の車対車の事故においては1.9トンの重量も安全な方に左右するのは言うまでもありません。

CX-8の乗員保護性能の高さは自動車アセスメントの衝突試験動画が分かり易いのでこちらの動画をご覧ください。さすがにフルラップ前面衝突では今どきの車であれば衝突後も足元空間の変形なしなんて車も珍しくありませんが、耐衝撃性能だけでなく重量や重心などがモロに効く側面衝突時の安定性は群を抜いています。


CX-8 フルラップ前面衝突試験動画


CX-8 オフセット前面衝突試験動画


CX-8 側面衝突試験動画


(エアバックの煙が多すぎるのが気になる。。)

JNCAP最高得点はすごいのか?


自動車アセスメントの側面衝突試験では運転席にダミーを乗せた静止状態の試験車の運転席側に、質量950kgの台車を時速55kmで衝突させて評価を行います。

この動画を見て「CX-8結構フッ飛ばされてない?」なんて感じた貴方もいるかも知れませんが、甘い!完全に甘いです。側面衝突でこれくらいの弾かれ方で納まる車はホンの僅か。

例えばこちら、(ちょっと例にするのが申し訳ないですが)2017年の自動車アセスメントの乗員保護性能評価で70.92点となったダイハツ ミラ イースの衝突実験を見てください。

ミラ イース フルラップ前面衝突試験動画


ミラ イース オフセット前面衝突試験動画


ミラ イース 側面衝突試験動画


ミラ イースはデビュー時に重量650kgという軽量化が話題になりましたが、側面衝突試験では950kgの車台が衝突した衝撃で相当に弾き飛ばされているのが分かります。また、乗員保護性能評価で70.92点の通り、衝突時のキャビンの影響も大きく、乗員へのダメージが気になります。

個人的に燃費性能を優先するあまりほかの何かを犠牲にしているような気がしてならない。田舎で車がほとんど走らないなんて環境以外ではおすすめできない車です。

軽でもすごい車はある


先ほどの動画を見て軽自動車はやっぱりと思われた方も少なくないと思います。私もそのうちの一人です。ところがどっこい、自動車アセスメントの安全性評価を見ていると、CX-5やセレナなどの大きな車に紛れて乗員保護性能評価88.8点という高得点を出している軽自動車がありました。

ホンダ N-BOX 側面衝突試験動画


この動画から、衝突後、飛ばされてはいますがボディーで衝撃を吸収しつつキャビンの生存空間はキッチリ確保しているところが分かります。N-BOXは2017年のフルモデルチェンジで先代から80kg軽量化し、約900kgだそうです。SUVやミニバンなどに比べコストやサイズの制約が桁違いに厳しい軽自動車においてこの安全性能は立派。私もダウンサイズして系のハイトワゴン乗るならN-BOX買います。

5ナンバーミニバンってどうなの?


先ほどCX-5やセレナを引き合いに出しましたが、CX-5の衝突安全評価はCX-8と大差ありませんが、2017年にフルモデルチェンジしたセレナはどうなのでしょうか。日産は自動運転という用語を頻繁に使ったり、帰り道は任せとけ、疲れても気にすんなみたいなCMをやってるだけにあんまり印象が良くありませんが、果たして如何に。

セレナ フルラップ前面衝突試験動画


セレナ オフセット前面衝突試験動画


セレナ 側面衝突試験動画


自動車アセスメントの乗員保護性能評価は91.6点と高得点を出したセレナですが、、ひっくり返るんかい!

1.6トンから1.7トンにもなるセレナですが、軽自動車クラスの衝突で横転するのは意外でした。ただこれ、5ナンバー3列ミニバンで横転するのはセレナだけではないようで、御三家であるヴォクシー、ステップワゴンも同試験で横転しています。

ヴォクシー側面衝突試験動画



ステップワゴン側面衝突試験動画



これを見ると、やはり3列シートミニバンが安全性の面で厳しいというのは納得できますね。マツダは3列シートミニバンから撤退した理由に鼓動デザインの実現が難しいことや御三家に勝ち目がないことが取り上げられますが、自動車アセスメントよりも厳しい自社の衝突安全基準に対応できないことが3列ミニバン撤退の一番の理由ではないでしょうか。

ちなみに、同じ3列でもアルファードクラスになると横転しないようです。重量があるのに加え、トレッドが広いこともあり、おっとっと、となりながらも耐える姿に感動。

ヴェルファイア側面衝突試験動画



超重量級SUVも横転する


ちなみに、側面衝突試験で横転するのは5ナンバーミニバンだけではありません。

なんと、重量2.3トンの超重量級SUVも横転してしまうのです。

ランドクルーザー・プラド側面衝突試験動画


頑丈なラダーフレームを備えるだけにボディーのダメージはここまでに見た車種の中で最も少ないですが、オフロード重視でフワフワどころかクニャクニャと言っても過言ではないソフトな足回りが影響し、自車の半分にも満たない車台の衝突で横転しています。

もっとも車台がもう少し高さのある位置なら横転しなかかった可能性が高いと思いますが、2列目の乗員も必ずシートベルトを着用すべきでしょう。

余談になりますが実はランドクルーザー・プラドはCX-8に乗り換えるにあたり最も真剣に比較した車の一台です。XC60やX3なども気になりますがあちらが完全に予算オーバーであるのに対し、プラド(とティグアン)は何とかなる範囲。この実験では横転してはいますが、2.3トンのプラドですから公道においては限りなく安全な1台であることには変わりません。

走りの楽しさは比較にならず、安全面ではアダプティブヘッドライトやレーンキープアシストなど設計が新しいCX-8に軍配が上がりますが、どこへでも行ける独特の世界観は一度はオーナーになってみたいという憧れがあるのも事実。また、プラドはリセールが非常に良いのが魅力です。3年後で80%以上、5年落ちでも70%オーバーなんて車も珍しくありませんからね。

なんて考えていたら、先日プラドからヴェルファイアに乗り換えられたご近所さん曰く、5年落ちで70%の残価が付いていたのは2015年頃の所謂プラドバブルの頃がピークだったようです。

その後ディーゼルがデビューしたこともあり、めちゃんこ遅いおおらかな走り味が魅力の2.7Lガソリンは玉数があふれ気味。2018年に入っては海外へ輸出規制がどうのこうのという話もあり、先行き不透明に。下取りが国産車トップクラスであることに変わりはないと思いますが、下取りを気にして乗るのもなんだかなぁという理由でCX-8を選んだ次第です(その後改めて見積もるとプラドのディーゼルはコミコミ500万円からと完全に予算オーバー。ティグアンは何となく似合わない感じがしたのとハイオクや故障諸々を含めランニングコストが高いので断念しました)

安全性が高そうな車


さいごにその他の車の衝突安全試験動画についてクラウンの動画を載せておきます。ホントはメルセデスのSクラスとか、レクサスLSなど、いかにも安全そうな車を載せたかったのですが、動画が見つからず国産セダンで最も安全そうなクラウンの衝突試験動画になります。

クラウン フルラップ前面衝突試験動画


クラウン オフセット前面衝突試験動画


クラウン 側面衝突試験動画


さすがクラウン、2013年度の自動車アセスメント安全評価で乗員保護性能評価91点という高得点を出しているだけに、側面衝突でも僅かにスライドしただけで衝撃を吸収していますね。衝突安全基準については重量差のある車の衝突や追突など、より公道に近い形にあらためる時期に来ていると感じますが、一つの目安になることは間違いないでしょう。

なお、トラックやバスに突っ込まれたらどうするの?という心配性な方は戦車に乗ってください。普通の人は可能な限り安全性の高い車を選びシートベルトの着用を徹底するのが吉だと思います。

以上。

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