平成30年11月8日、マツダ株式会社は下記のリコールを国土交通省に届出ました。
リコール届出番号:4351
リコール開始日:平成30年11月09日
基準不適合状態にあると認める構造、装置又は性能の状況及びその原因
エンジンの吸気側バルブスプリングにおいて、スプリング荷重の設定が不適切なため、吸気バルブの閉じ力が弱く、吸気バルブとバルブシート間に挟まる煤を押し潰すことができず、圧縮不良となることがあります。そのため、エンジン回転が不安定になり、最悪の場合、エンジンが停止するおそれがあります。
リコール改善措置の内容
全車両、吸気側バルブスプリングを対策品と交換します。なお、交換に時間を要すため、年式の古い車両から順次交換します。
CX-8リコール対象の型式:3DA-KG2P
CX-8リコール対象の車台番号:KG2P-100037~KG2P-117382
CX-8リコール対象車の製作期間:平成29年9月29日~平成30年5月8日
CX-8リコール対象台数:17,332
改善箇所説明図:
いや、出ましたね、CX-8のリコール。
リコール対象車の製作期間から、CX-8発表直後の予約販売から2018年5月前後に購入された方が対象となっているようです。ちなみにうちのCX-8は対象外。車台番号は122XXX番台のため幸いにもセーフとなりました。リコール対応はディーラーに持って行ったりと面倒ですからね。不具合は無いに超したことがありません。
が!対象ではなかったとは言えリコールが多いのは困りものです。実際、リコールが発表された11月8日も、帰宅するなり「CX-8リコール出てるよ!さっきテレビでもやってたよ!」とあきれ気味の妻さま。前車CX-5もリコールが多く、正直言って「またかよ」という感想は否めません。もっとも、リコール隠しをされるよりはユーザーの声に耳を傾け対策してくれるのはありがたいとも感じますが、はやりのバルブスプリングの不具合だけに色々思うところがあります。
ちなみにリコール届出番号:4351、バルブスプリングの不具合はCX-8だけでなく、アクセラ、アテンザ、CX-5も対象。対象車種合わせて合計23万5,103台と豪快なリコールとなっております。水平対向エンジンのBRZほどではないにしろ、バルブスプリング交換作業を行う現場の負担は相当なものでしょう。
さらに!
アクセラ、アテンザ、CX-5においてはエンジン制御プログラムの不具合等も同時発表のダブルパンチ。内容的にはこちの方が影響が大きそうに感じますが、どうなんですかね。毎度のことながら本気でヤバいのか、気にするほどでもない内容なのか。もう少し影響度が分かり易い表現にしていただければ幸いです。
リコール届出番号:4351
リコール開始日:平成30年11月09日
基準不適合状態にあると認める構造、装置又は性能の状況及びその原因
1)エンジンの吸気シャッタ・バルブにおいて、制御プログラムが不適切なため、バルブ周辺に付着する煤などにより、バルブ開度が正しく制御されなくなり、エンジン警告灯が点灯した際、フェールセーフが十分に機能せず、バルブが全開しないことがあります。そのため、煤などの付着により、バルブが全閉のまま固着した場合、エンジンが停止するおそれがあります。
2)エンジンの排気圧センサにおいて、異常判定プログラムが不適切なため、センサ内部への水分の浸入により、センサの出力値がずれ、排出ガスが基準値を満足しなくなる場合に、異常判定しません。そのため、そのままの状態で使用を続けると、浸入した水分により排気圧センサ内の電子回路が腐食し、断線することでエンジン警告灯が点灯し、フェールセーフ制御によりアイドリングストップが作動しなくなり、変速ショックが大きくなるおそれがあります。
リコール改善措置の内容
1)全車両、エンジン制御コンピュータを点検し、吸気シャッタ・バルブ用制御プログラムを対策プログラムに修正します。点検の結果、吸気シャッタ・バルブに異常がある場合は、吸気シャッタ・バルブを新品に交換します。また、プログラム修正後にエンジン警告灯が点灯した場合は、吸気シャッタ・バルブを新品に交換します。
改善箇所説明図:
2)全車両、エンジン制御コンピュータを点検し、排気圧センサ用制御プログラムを対策プログラムに修正します。点検の結果、排気圧センサに異常がある場合は、排気圧センサを現行の新品に交換します。また、プログラム修正後にエンジン警告灯が点灯した場合は、排気圧センサを現行の新品に交換します。
改善箇所説明図:
リコール対象車種:アクセラ、アテンザ、CX-5
リコール対象台数:20万9,971台
話しをCX-8のリコールに戻しますと、リコールの内容がエンジンに関連する重要なもので、かつ影響が分かり難いため気持ちが悪いという意味で心象はよろしくありません。また、CX-8リコール対象車の製作期間は平成29年9月29日~平成30年5月8日と、5月9日以降は何らかの変更で対象外となっています。ここで何があったのか。バルブスプリングのロットの問題か、品質、あるいは設計上の強度不足を対策したのか。その辺の説明が無いのも気になってハゲそう。いや、幸いAGAハゲ薬が効いているのでハゲては無いのでありますが、この手のストレスは間違いなく毛根の健康状態によろしくない。ハゲ散らかしたらどうしてくれるのか。
もう一度話をリコールに戻しますと、5月9日から今日までリコール発表に半年ほど時間を要した理由について、素人的にはもっと早く公表出来るようにも感じますが制度を知っている人からすればこれくらい時間が掛かるものなのか。もし今回我が家のCX-8がリコール対象であればその辺を確認したかも知れませんが、リコール対象でもないのにその辺を問い詰めるのは野次馬よろしく迷惑以外の何でもないでしょう。
リコール対象の皆さんの車が早く改善されることをお祈りします。