CX-8ブログ。
先日の土曜日はディーラーでCX-8のガソリンターボモデル「CX-8 25T」に試乗させていただきました。今回のブログでは主に2.5ガソリンターボエンジンについて、印象に残った部分やXDと比較した感想を書いておきます。
試乗したCX-8 25T
試乗したのはCX-8 25T PROACTIVE 4WDです。私のCX-8はXD PROACTIVE AWDですので、偶然にも同じグレード/駆動方式のエンジン違いで乗り比べて比較することができました。価格は税込み約374万円。オプション/諸経費諸々を含めた乗り出し価格はザックリ420万円くらいになると思います。
CX-8 25T PROACTIVE 4WD (6EC-AT)
¥3,742,200(税込)
試乗時の走行距離:164km
全長:4,900mm
全幅:1,840mm
全高:1,730mm
ホイールベース:2,930mm
車両重量:1,860kg
タイヤサイズ:225/55R19
タンク容量:74L
JC08モード燃費:12.0km/L
WLTCモード燃費:11.6km/L
WLTC市街地モード:8.4km/L
WLTC郊外モード:11.7km/L
WLTC高速道路モード:13.8km/L
印象に残ったところ
以下、印象に残ったところを順番に。
○静粛性の高さが圧倒的
営業さんと雑談しながらCX-8 25Tに乗り込み、イグニッションをオン。第一印象は静粛性の高さが圧倒的。音や振動は辛口で評価する私ですが、CX-8 25Tのアイドリングの静かさには驚きました。アイドリングはエンジン音が分からないほど静かなのです。
その印象は走り出してからも変わらず。ロードノイズや風きり音などCX-8自体の静粛性が相当高いこともあり、XD(ディーゼル)の音と振動に慣れてしまっている部分を差し引いてもCX-8 25Tの静粛性は非常に優れていると思います。
○リニアな加速感
この25Tガソリンターボエンジンは最高に気持ち良いです。他に何も言うことはありません。これだけで白飯3杯はイケる。ホントに気持ち良かった。
もう少し書きますと、この2.5ガソリンターボは北米向けのCX-9用に旧型の3.7リッターNA(3.7LV型6気筒MZI 273PS)を置き換えるために開発されたダウンサイジングターボエンジン。日本では2018年の年次改良でCX-5とCX-8に初採用。ターボエンジンということですが性格は大排気量NAエンジンのようにターボラグが無く低回転からリニアにスピードを乗せていく印象です。
どっかんターボ的な面白さは無いですが、わずかなアクセル操作で必要儒分以上(この以上がポイント)のトルクを稼ぎ出し約1.9トンの車重をものともせず加速させます。
25Tガソリンターボエンジンのスペックを見ていくと、CX-5と全く同じとなっています。
最高出力:230ps(169kW)/4250rpm
最大トルク:420Nm/2000rpm
CX-8はCX-5に比べ約200kg重いため、25Tガソリンターボ試乗の際はその影響がどのように出るか気になりましたが、重量増によるネガティブな印象は全くありませんでした。むしろその重さが重厚感や扱いやすさなど、良い方向に作用している印象。約1.9トンのため軽快とはまた違う、ラージクラスならではの余裕のある加速性能です。後ほど先日試乗したCX-5の25Tと比較した感想も書きますが、25Tガソリンターボエンジンとの相性はCX-5よりCX-8の方が良いと感じました。
参考までにディーゼルエンジンSKYACTIV-D2.2は以下の通り。
最高出力:190ps(140kW)/4500pm
最大トルク:450Nm/2000rpm
スペック的にディーゼルはガソリンに対してトルクで勝りパワーで負けています。乗り比べた印象としては数値以上にガソリンは伸びやかにスピードを乗せるのに対し、一方のディーゼルは低回転から発生する大トルクでグイグイと加速する感じ。スペック上は最大トルクや発生回転はほぼ同じですが、乗った印象はスペック以上に違いがあります。
CX-8から採用された改良型のディーゼルエンジンSKYACTIV-D2.2は従来型に比べターボラグや振動が抑えられていますが、ガソリンエンジンからの乗換えで違和感が無いのは25Tガソリンターボだと思います。
○回頭性の良さ
試乗コースは街中をぐるりと回る4キロ程度のコースでしたが、交差点などで曲がる時に私のXDと比べ回頭性が良く走りやすく感じました。CX-8は2018年11月の年次改良で足回りも見直されてますが、この回頭性の良さはエンジンの重量がXDよりも軽いことが効いていると思います。
スカイアクティブG2.5 ガソリンターボエンジンの重量はNAである2.5ガソリンよりは重く、ディーゼルの2.2Dよりは重いそうです。実際にどれくらいの重量差があるのかは分かりませんが、XDと比較した時の回頭性の良さはシロウトでもハッキリと体感できました。私は2.5NAモデルには試乗したことはありませんが、この傾向はノンターボの2.5ではますます顕著になると思います。
○エンジン音がXDより良い
試乗中はとにかく気持ち良いのが印象に残りました。その気持ち良さの原因はリニアに加速するエンジン。回頭性の良さ。それに、ガソリンならではのエンジン音が効いています。ディーゼルに慣れている私にとっては、回転の上昇に応じてパワーが出る感じがたまらない。久しぶりにガソリンターボに乗って、やっぱガソリンエンジンもいいなと感じました。
2018年次改良の変化は?
CX-8は2018年11月29日に年次改良を受けています。私のは2017念12月発表の初期型になるため、違いを比較してみました。
○マツコネのアップデート
改良型の目玉にマツコネのCarPlayとAndroidAuto対応があります。私はどちらも使わないため評価無しで。
○メーター回りの液晶化
年次改良で3眼メーター中央に7インチTFT液晶の「マルチスピードメーター」を採用。スピードメーター中央が液晶化されたんですよね、うらやましい!と思い試乗車に乗り込むと、私の車と同じメーターが並んでます。そうか、液晶化されたのはLパケ以上でしたね。
CX-8初期型のメーターはシンプルで良いのですが今時の車としては寂しさも感じます。液晶化はうらやましいところですが、走っている時はアクティブドライビングディスプレイを確認することがほとんどのため、地団駄踏んで悔しがるほどではありません。
○静粛性アップ
年次改良で3列目の静粛性UPのために制振材が追加されたそうです。体感上は確かに若干静粛性が上がったような気がしなくもないですが、おそらくその効果を一番体感できるのは3列シートに乗った時でしょう。静粛性アップについては私がディーゼルモデルに乗っていること、また、現在スタッドレスタイヤを履いておりロードノイズなど正確な比較ができないため評価無しとさせていただきます。
○その他諸々
上に上げた以外にも2018年11月29日に年次改良で様々な部分が改良されていますが、その多くはLパケ専用装備です。プロアクティブ以下のグレードに乗っている限り、2018年のマイナーチェンジはそれほど気になりませんでした。
CX-5の25Tと比較した感想
先日一足早く試乗したCX-5の25TとCX-8 25Tを比較すると、CX-5の試乗ではパワーがあり過ぎ楽しさや気持ち良さを感じる前に制限速度に達することがありましたが、CX-8では自分の思い描いた通りの加速を得られることができました。230ps/420Nmというスペックは2.5ターボエンジンとしては特に目立つところはありませんが、実際走らせるとスペック以上に余裕を感じます。
また、CX-8のブレーキはCX-5の1ポッドに対し重量増に対応するため2ポットを採用し、ブレーキのサイズも大径化されています。その結果、より強力な制動力と微小域の制動から高い制動Gまで正確なコントロール性を実現しています。CX-5のブレーキも決して悪くない、むしろ一般的には大変良いブレーキだと思いますが、2.5ターボの性能を受け止めるという意味では2ポットのブレーキを採用するCX-8の方が安心して走ることができました。
CX-5とCX-8の比較に関して、車の性格が違うためどちらがどうこうというのではなく、ニーズに応じてお好みで購入するのが正解ですが、25Tを選ばれる時はブレーキを強化するとより安全に楽しく運転できると思います。
CX-8のベストバイは?
今回CX-8のガソリンターボモデル、25Tを試乗してその完成度に驚きました。エンジン単体の性能はもちろん、静粛性の高いCX-8との相性もバツグン。CX-8の購入時にどれが欲しいと聞かれたら、迷わず25Tと答えます。
ただ、一般的なベストバイはどれとなると話は別です。私の場合、2.5ガソリンターボは非常に魅力的ですが、距離を走るのでガソリン代を考えると維持費が辛い。また、週末は海や山に行くことも多いため、私の乗り方であれば仮にもう一度選べたとしてもディーゼルを選択します。
私はノンターボである2.5NAは乗ったことがありませんが、ジャーナリストの評判を見る限り、コスパ重視・街乗り中心であれば積極的に選んで良いモデルだと思います。営業さんの話しではお客さんからの注目度も高いようで、価格的にも3列シートミニバンと変わりません。
CX-8が気になっている方で「ディーゼルはちょっと、、」と足踏中の方へ。静粛性の高いガソリンモデルは音や振動だけでなく、鼻先の軽さによる回頭性の良さなどディーゼルとは違う車になっています。ぜひ実際に試乗して、その性能を確かめていただければと思います。
以上。