youtubeにアップしたDPFの仕組み解説動画で以下の質問をいただいたのでこちらでも回答を共有します。
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「先生ー、DPF再生で焼かれたPMは灰になって出ていくんですか?」
よろしい、Y君
先生が20年前に「これ持ってたらモテそう」という邪な理由で買った理系化学精説(2,800円)で得た”うろ覚え”の知識を元に回答しましょう。
動画では分り易く”PMを燃焼させる”としてますが、燃焼とは空気中で光や発熱を伴い激しく酸素と反応する酸化反応のことであります(この”であります”は安倍総理風に読んでください)
DPFの手前にある酸化触媒には金属触媒がコーティングされており、排ガス中の未燃焼ガスを酸化させます。この未燃焼ガスには炭化水素(HC)や一酸化炭素(CO)、窒素酸化物(NOx)が含まれるのはご存知の通りであります。
酸化触媒の効果でHCは水と二酸化炭素(CO₂)に、COはCO₂に酸化されます。また、NOxのうち一酸化窒素NOは二酸化窒素(NO₂)に酸化されます。
PMは炭素(C)からなる煤などの有機物で構成されますが、NO₂は非常に酸化力が強いガスのため、DPFに堆積したPMと接触し、PMを酸化(燃焼)させます。
すなわちDPF上では次のような化学反応が起きています。
C+2NO₂→CO₂+2NO : PMはDPF内で酸化(燃焼)し、二酸化炭素と一酸化窒素に分解される形。
というわけでDPFで酸化(燃焼)したPMはキレイさっぱり消えてなくなるわけです(灰は混合物なので特定の化学式では表せません)
最後になりますが、理系化学精説を買っても一切モテないばかりか、途中から小難しい化学式のオンパレードで気分が悪くなります。また、私は今現在缶ビール2本飲んで激しく酔っぱらっておりますので回答の正確性は一切保証できません。ちなみに酢(酢酸)の化学式はCH3COOHです。これを知ったげにキッチンで嫁さんに語ると怪訝な表情で見つめられますのでお勧めできません。
回答は以上です('ω')ノ
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えー、なお、動画自体はOBDスキャナでDPF再生中のDPF温度や差圧、PM堆積の値をリアルタイム表示しながら解説しておりますので、この手の話しに興味のある方にはきっと楽しんでいただけるのではないかと思います。科学嫌いな人はそっとこのページを閉じてオンラインゲームでもしてください。
以上です。
マツダCX-8 スカイアクティブD2.2ディーゼル DPFの仕組みを徹底解説(600度以上の高温でじっくり焼く?)