マツダCX-5/CX-8の年次改良に思う事|蕎麦が好き

マツダCX-5/CX-8の年次改良に思う事

 10月にCX-5/CX-8の年次改良が発表されるという事でしたので、この記事をご覧になられている頃には既に正式に発表されているかも知れませんね。

今回は年次改良内容自体ではなく、マツダの年次改良スタイルについて、CX-5、CX-8とマツダ車を2台乗り継ぎ、次の車も走りが良いマツダ車を、と考える一人のユーザーとしてどのように感じているかご紹介したいと思います。


年次改良スタイル


はじめにマツダの年次改良とは何ぞやについて簡単にご紹介します。マツダに詳しい方はスキップしてください。。

ご存知の通り、マツダは2012年に発売された初代CX-5以降、毎年のように車を改良していくスタイルを取られています。。ユーザーとしては去年より今年買う方が、今年より来年買った方が良い車が手に入る形です。

ただ、これはマツダとしては毎年改良すると決めている訳ではなく、良いものについてはもったいぶらず出せるタイミングで出していくという方針の元、毎年の改良という結果になっているとアナウンスされています。私の認識が違っていたら申し訳ないですが、この考え方自体は個人的に素晴らしいと思います。

もう一つ特徴的なのは、その年次改良の中身がインパクトのある内容が多いという事です。例えば、CX-8については2017年12月の発売当初はディーゼルエンジンのみのラインナップでしたが、約1年後の2018年10月にはガソリンモデルが追加されました。その後もGVCプラス、乗り心地の改善など継続的に改善されています。

あえて比較しますと、トヨタがフルモデルチェンジから3年後くらいに販売のてこ入れも兼ねて大幅マイナーチェンジするような内容も、マツダは出し惜しみなく、という表現が適切かは分かりませんが、毎年のように出してくる形です。

このマツダの年次改良スタイルは欲しいと思うタイミングで最良のマツダ車を買うことが出来るという大きなメリットがある一方で、買ってすぐに型落ちになる、既存オーナーにとってアップデートが提供されることが少ないことの不満など、賛否あるスタイルとなっています。

年次改良について物申す


ここで本題です。一つ物申したいのが、マツダはモデルチェンジに関する情報をもう少し上手にコントロールする。それが難しいなら公式サイト等で情報公開するタイミングをもう少し早めた方が良いのではないか、という事です。

マツダとして公式にアナウンスされる前に、ネットにたくさんの情報が転がる。そしてそれを見た人と、見て無い人で情報格差が生まれる。知らなかった人は、納車された頃に改良の発表を聞いて、マジかよ、、と残念な気持ちになる。

納車後すぐにモデルチェンジされるのはやむを得ない場合も多いですが、それを知っている・知らないという情報格差は不幸しか生まないです。

このような残念な思いをした人が周りの人に、「買ったのにすぐ型落ちになっちゃってさー」という話をした時に、そこに運悪くマツダに詳しい方が居たら、「え、マツダ車が毎年改良するの当たり前じゃん、知らなかったの?」と言われます。

そしてその人は、知らなかったのは俺だけか、、と落ち込む。

価格コム掲示板などに「買ったのにすぐ型落ちになりました」と書き込んだ日には最悪です。価格コムオジサンと言われる、掲示板に住み着いた仙人のようなオジサンに、こっちのスレッドに書いてあるだろ、見てないのか同じような質問するな、と叱られるのです。そしてその人は更に落ち込む。

人は得よりも損に敏感です。あいつは知ってたのに、俺は知らなかった、、、おまけに掲示板でバカにされてちくしょー、、となる訳ですね。

その格差を生むよくあるケースとしては、情報解禁日前に、親切な営業さんがお客さんのためを思ってあえて口を滑らせたとき。それを聞いたユーザーが、同じく親切心から「いついつにこういう改良が入りますよ」とSNSに投稿されます。その気持ちは分かります。

また、販売店によって情報統制・情報解禁のタイミングがまちまちなのも混乱に拍車をかけています。あっちのお店はお客さんに伝えているのに、こっちは知らぬ存ぜぬみたいな。SNSに写真や動画をアップして良いタイミングもお店によって違うことがあります。

改善方法


この問題の改善の方法は色々ありますが、止むを得ない場合はその後のフォローも大切だと思います。たとえば、マツダの2代目CX-5は2017年2月の発売当初は初期型のスカイアクティブD2.2を乗せてましたが、翌年にはCX-8と同じ、大幅改良モデルに変更されました。

マツダの2.2ディーゼルは初期型とCX-8以降のエンジンは型式は同じでも、別物と言ってもいいくらい違いがあります。これは2代目CX-5が発売された直後に購入したり乗り換えた方は悔しかったと思います。

もちろん、開発現場の方は血反吐を吐くような思いで開発されたはずです。ただ、それはユーザーは分からない。なので、新車・新型が出たら無条件に買ってくれるようなロイヤルティーの高いユーザーに対しては、可能な範囲で改良の可能性や発売当初に間に合わなかった理由を伝えた方が良いと思います。

ちなみに異論は認めます。そういう事をしたら初期ロットが売れなくなるとか、新型を出すタイミングが遅れるとか、トヨタのようなメーカーに比べ、マツダの規模で計画的に技術開発して商品化するのは難しいという部分は素人なりに何となく推察してます。たぶん全然分かってないと思いますが。

まとめ


最後にもう一つ物申します。この問題にいちばん困っているのは中の人である営業さんだと思います。知っているのにメーカーや販売店の方針で言えない。ネットにいくらでもリーク情報が転がっているのに。

ネットの情報については、それとなくそっちを見てくださいと言えるので営業さんにとってはむしろ喜ばしいことですかね。だったら私も積極的にリークネタ出していこうかな。

それは冗談として、車を売るのはメーカーではなく販売の現場です。私が知る限り、ディーラーはお客さんが喜ぶことを最も大切にされています。車を楽しんで欲しい、満足する選択のお手伝いをしたい、気持ちよく乗って欲しい、そのような思いで仕事をされている方が多いです。

その中で、納車された直後に新型が発表されてショックを受けたり、後悔されているお客さんをみたらどう感じるか。これは工場の方も同じだと思いますが、こんなにアホ臭い話は無いですよね。

私は魚屋で働いていた時は、お客さんが次に来てくれた時に、お兄ちゃん、あの時の魚美味しかったよ、と聞くのを喜びとしてましたが、もし私から魚を購入されたお客さんがガッカリされていたら、厳しく言うと私の存在価値はないです。ロボットにでも売らせとけ、という話ですね。

マツダは控えめに言って良い車を作られていると思いますが、それがこのような部分で損をされていることがあればモッタイナイ。年次改良のスタイル、情報開示について、良くなったらいいなと思います。

以上です。

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