CX-8の純正19インチタイヤの空気圧を変えると走行性能や乗り心地にどのような影響が生じるかについて、雑談を交えながらお話したいと思います。
はじめに結論からお伝えすると、幾つかのパターンで空気圧を変えて街中、山道、高速道路を走り比べた結果、次のような感想を得ることが出来ました。
【タイヤの空気圧と乗り心地/走行性能への影響】
270kpa バタつく、乗り心地が悪い
260kpa 荒れた路面を走ると若干バタつきが気になる
250kpa 走行性能と乗り心地のバランスが良い
240kpa 乗り心地が良い。走りも悪くない
230kpa 少しフワフワする
220kpa 柔らかい、ハンドルに重さが出る
※空気圧はなるべくタイヤが冷えた状態で調整
私は比較的固めの足回りが好みなので、指定空気圧よりも高めの方が良い印象を得られると考え試しましたが、結果はメーカー指定通り250kpaが走行性能・乗り心地ともにバランスが良いという当たり前というかつまらない結論になってしまいました。
なお、空気圧については同じガソリンスタンドの、比較的信用できそうなエアポンプで調整していますが、多少の誤差はあると思います。また、直近半年でのんびり検証しましたので、車自体の経年変化や、気温の違いなどの誤差もあるかも知れませんので参考程度にお願いします。
タイヤサイズの話し
参考までにマツダCX-8、CX-5の純正19インチタイヤのサイズは225/55R19です。これはタイヤの地面に接するタイヤの横幅が225mm、扁平率が55%、ラジアル構造のタイヤで、19インチサイズという意味です。
扁平率55とはタイヤの横幅225mmに対してタイヤの厚みが55%であることを示し、単位を合わせると124mmになります。一般的に扁平率が大きいほどサイドウォールが厚くなり空気量も増えるため、 タイヤがより衝撃を吸収するようになります。
CX-8を例にすると、55扁平の19インチタイヤより、スマートエディション以下のグレードに標準の17インチ65扁平の方が乗り心地が柔らかいという形です。デメリットとしては、扁平率が高いタイヤは高速でカーブを曲がる時にタイヤがよじれるなど走行性能は低くなります。
逆に扁平率が45とか40は乗り心地が固くなる代わりに、走行性能は上がります。おまけにタイヤの値段も上がります。
ただし、乗り心地はサスペンションの設定にもよりますので、CX-8に関しては19インチタイヤの方が総合的なバランスは良いと思います。
純正が一番良い話
一般的に走行性能と乗り心地のバランスは、メーカー純正のタイヤサイズが一番良いと言われていますが、マツダオープンデーでエンジニアの方にタイヤを弄ることの是非を聞いてもバランス的には純正が良いのではといったお話をいただいてます。
余談ですが、パーツサプライヤーさん曰く、マツダ車は車の性能、重量や想定速度に対してかなり余裕を持った足回りの設計にされているそうです。言い方を変えると足回りが強いという事です。
でサプライヤーさんと更に突っ込んだ話をしていると、マツダ車は余裕を持った設計なのに対し、どこどこのメーカーは余裕が少ないから、、といった飲み屋の雑談のような話が聞けて楽しかったです。
私はマツダオープンデーの協力会社さんのブースが大好きで、なぜかというと普通にその会社の社長さんや部長級の方が接客してくださるからです。普段は社長室で椅子にふんぞり返っている、、かどうかは知りませんが、ともかく、偉い人が私みたいなド素人の質問にイキイキとお話してくださる。素晴らしいじゃありませんか。
さらに余談
もうひとつ面白かったのは、とあるサプライヤーさんのブースで、このドライブシャフトはRX-8と全く同じものがアストンマーチンで使われているという話を聞いた時です。そう聞いたら普通、では卸価格も同じなのですか?アストンマーチンの方が何倍もお高いのに、と聞いてしまうじゃないですか。そしたら、そうそう、お値段一緒なのよ、随分もうけるよね、、ガハハハッみたいな話をしてくれたり、、あこれ、終わらなくなるのでやめますね。
興味がある方はマツダオープンデーが再開されましたら、ぜひマツダ本社のある広島県は安芸郡府中町の向洋に遊びに行ってください。どうでもいい話ですが、私が中学生まで過ごしていた地元です。
指定空気圧は250kpa
話を戻します。マツダCX-8の19インチタイヤモデルの指定空気圧は250kpaとなっています。ちなみに17インチモデルは230kpaです。これはタイヤが冷えている時にこの圧力にしてください、という意味になります。高速道路などを走ってタイヤが高温になっている時は圧力が高くなっていますので、タイヤの空気圧を調整されるときはなるべく走ってない時、近所のガソリンスタンド等が良いです。
空気圧は下がる
また、タイヤの空気圧を調整するときに問題になるのが、空気圧は自然に下がってしまう事です。一般的にタイヤの空気圧は1ヶ月で10~20kpa自然に下がると言われており、今日250kpaに調整しても、来月になると230~240kpaになります。
なので、普通は月に1回くらい、ガソリンスタンドで空気圧をチェックするときに260kpa位など、気持ち高めに設定されるハズです。
その時に気になるのが、今回のテーマであります走行性能や乗り心地、安全性にどれくらい影響があるか?になります。
幸い私は繊細な振動・揺れを感知できる繊細なお尻を持っていますので、ゆるく調べてみた結果が冒頭の内容という形です。
最初にお伝えした通り、私は250kpaが一番好みでした。また、たった10kpa変わるだけでも意外なほど印象は違いました。人によって感じ方が違う部分はあると思いますが、動的質感を重視される方なら空気圧10kpaの違いは分かると思います。
個人的に発見だったのは、指定空気圧よりも高くすると、乗り心地の悪化はそれほど気にならない一方で、下回りからの微振動やバタ付きが気になり、気持ち良い走りをスポイルしてしまうこと。高速道路や山道含め、大げさに言うと運転が楽しくなくなるのです。
むしろ、空気圧高めより、メーカー指定よりも低めの空気圧、240kpaの方が印象が良かったです。ただ指定空気圧より下げるのはタイヤにダメージを与える可能性もありますので、おすすめしません。
最後にまとめです。CX-8 19インチタイヤの空気圧は、空気圧が下がることを考慮し、タイヤが高温でない時に信頼のおけるガソリンスタンド等で、260に調整するのが良いと思います。最低でも月に1回チェックする、あるいは窒素ガスなど、空気圧が減り難い対策をされるとより良いですね。
以上です。